2025/05/04

Taiwan Today

文化・社会

清明節のお墓参り

2013/04/02
清明節にはお墓参り(外交部サイトより)

古代の天文学者は一年を24節気に分けた。立春、雨水、啓蟄、春分などである。春分から15日目、すなわち第五の節気が清明で、今年は4月4日がこれにあたる。

中華系の人々の風習では、清明節には先祖の墓に線香を上げてお参りをすることになっている。また、その際に墓地に生えた雑草を取り除く。政府はかつて、先祖に対する孝行の文化と倫理道徳を広めるため、清明節を「民族掃墓節(民族全体でお墓を清掃する日)」と定めた。

台湾では、古くに中国大陸の福建省一帯からやってきて、いわゆる「閩南語」を話す閩南人は親族と一緒に墓参りに出かけるため、清明あるいは上巳(旧暦3月3日)の前後半月以内はすべて墓参りの時期となる。しかし、清明節は国の定める休日であり、清明節の当日の墓参りが主流となりつつある。

台湾第二のエスニックグループ、客家人の風習は閩南人と異なる。地方によって違う「墓参り文化」があり、時間もまちまちである。台湾北部の新竹、苗栗一帯の客家人は通常、元宵節(旧暦1月15日)を過ぎると墓参りを始める。一方、台湾南部の客家人は、春節(旧暦1月1日)から上巳までのどの日でもよく、清明がピークとなる。

客家語では墓参りを「掛紙(GUAZI)」と呼ぶ。墓参りでは、長方形の黄白紙、あるいは赤・黄・青・白・黒の五色の紙を石やレンガで墓の上に固定し、先祖のお墓参りを子孫がすでに済ませたことを示す。

台湾の墓参りでの供え物は主に、線香、蝋燭、紙銭、花、果物である。また、台湾の風習では清明に「潤餅」を食べる。「潤餅」と「春巻」はいずれも「春巻」の皮で作るが、異なるのは「春巻」が油で揚げてあるのに対し、「潤餅」は揚げず、そのまま食べることである。

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